消えた同級生【玩具の女編】
聖夜
一週間後、蒼湖がまた帰ってくる。
俺は落ち着かずしばらくウロウロしていたが、結局蒼湖が帰ってきそうな時間に家を飛び出していた。
俺がチャリをこいで進んでいたら、ちょうど互いの家の中間辺りで蒼湖に会った。
「よ、よう…」
蒼湖は驚いていたけど、直ぐに俺の行動を理解して笑った。
「迎えに来てくれたの?」
「荷物、持つから…」
俺は自分の行動を読まれたことに恥ずかしさを感じ、返事をちゃんとしなかった。
蒼湖はそれすらも理解していた。
「体、大丈夫か?」
「うん、変わらないよ。大丈夫」
二人で夕焼けの道を歩いて帰った。
その日は何となくそんな流れになって俺達はまた肌を重ねた。
俺はちゃんと避妊をした。
二度と蒼湖を不安にさせないように…
その頃から蒼湖は明らかに変わった。
身体までも俺を受け入れてくれるように感じた。
それまでの一方的な流れじゃなく、まるで本当の恋人になったような錯覚をするほど俺は満たされるようになった。
心も身体も…
俺は満たされて、毎日しなくても平気になった。