消えた同級生【玩具の女編】
「ああ…」

たしかに出掛けるまでは普通だった

俺は具合が悪いんだと思ってそのまま蒼湖の言う通りにした。

次の日も蒼湖は起きることが出来ず俺は一人で学校に行った。

あの時蒼湖の異変に気付いていれば、蒼湖は死ななかったのかもしれない…

でも俺はどこかで蒼湖の体調よりも、クリスマスの事に頭がいっぱいになっていたんだと思う…



スーパーで色々買い、近所のケーキ屋でケーキを買って家に帰った。

「ただいま…」

そういうと蒼湖が突然抱きついて来た

「え!?ちょ、ちょっと…蒼湖?」

「抱いて…」

「???はぁ?」

「ねえ…しようよ…」

俺の顔を見ることもなく、強くしがみついてる蒼湖に違和感を感じたけど、初めて誘われた嬉しさに俺は馬鹿みたいに浮かれて、そのまま荷物を玄関に置いて蒼湖をベットに連れ込んだ。

そして俺は浮かれたまま何度も蒼湖を抱き続けた。

『異変』を感じつつも『異常』とは思わなかった…




俺が夢と現実とを行ったり来たりしていると、蒼湖がベットから出て風呂場にいく気配を感じた。

…引き止めるべきだった…
< 144 / 369 >

この作品をシェア

pagetop