消えた同級生【玩具の女編】
教室に入った瞬間、クラスメイト達がざわついた。
「はい、静かにー。転校生を紹介するぞ。上野碧依(うえのあおい)さんだ、みんな仲良くするように。じゃあ、なんか一言…」
担任の言葉に碧依は笑顔で頷いた。
「上野碧依です。横浜から来ました……みなさんも見てお気づきだと思いますが、二年前までこちらにいた如月蒼湖(きさらぎそうこ)とは異母姉妹です」
クラス中がまたざわついた。みんながひそひそと碧依を見ては何か話をしている。
その中でただひとり、碧依を睨むように見てる少年がいた。
碧依は彼を知っていた。
眉毛の少し上で切られた黒い髪、整った目鼻立ち。クラスの中で圧倒的なイケメンだ。しかし彼は暗い闇を抱えた孤独な瞳をしている。
「ただ、私は彼女に会ったことはなくよく知りません。一応、私は四月生まれで、彼女は三月生まれだったそうなので、私の方が姉ということになります。姉妹揃ってご迷惑をおかけしますが、色々わからないことは教えてください。」
碧依はぺこりとお辞儀をした。
「じゃあ、廊下側の一番後ろの席に…」
碧依が動くと、クラスメイト達は目で追いながらまだひそひそと話していた。
「はい、静かにー。転校生を紹介するぞ。上野碧依(うえのあおい)さんだ、みんな仲良くするように。じゃあ、なんか一言…」
担任の言葉に碧依は笑顔で頷いた。
「上野碧依です。横浜から来ました……みなさんも見てお気づきだと思いますが、二年前までこちらにいた如月蒼湖(きさらぎそうこ)とは異母姉妹です」
クラス中がまたざわついた。みんながひそひそと碧依を見ては何か話をしている。
その中でただひとり、碧依を睨むように見てる少年がいた。
碧依は彼を知っていた。
眉毛の少し上で切られた黒い髪、整った目鼻立ち。クラスの中で圧倒的なイケメンだ。しかし彼は暗い闇を抱えた孤独な瞳をしている。
「ただ、私は彼女に会ったことはなくよく知りません。一応、私は四月生まれで、彼女は三月生まれだったそうなので、私の方が姉ということになります。姉妹揃ってご迷惑をおかけしますが、色々わからないことは教えてください。」
碧依はぺこりとお辞儀をした。
「じゃあ、廊下側の一番後ろの席に…」
碧依が動くと、クラスメイト達は目で追いながらまだひそひそと話していた。