消えた同級生【玩具の女編】

暗黒

俺はその後何度も蒼湖の家に行って、蒼湖の病院を教えてもらおうとした。

しかし何度行っても蒼湖の母親は不在で、俺は行く度に手紙を書いてポストに入れてきた。




二週間くらい経った後俺がいつものようにチャイムを押した時、隣の人がたまたま出て来た。

「あら?如月さん…一昨日引越されましたよ」

「え!?」

「ええ、一昨日…」

「どこに…」

「さあ、そこまでは…蒼湖ちゃんのお友達?休み中に転校したのかもね…」

俺は蒼湖との繋がりを全て絶たれてしまった…

もう探せない。

蒼湖に会えない…

俺は失ってしまった。例え意識が戻っても、二度と逢わせてもらえないだろう…

蒼湖が望まないかぎり…




蒼湖がそんなことを望む訳無いのに…


俺は…1番大切な人を完全に失った…






学校に行くと、別れ話のもつれで蒼湖が手首を切った、という噂は広まっていた。
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