消えた同級生【玩具の女編】
…蒼湖…

下を向いたままで表情は見えない

「…見ないで…ここは私の1番傷ついた場所…」

蒼湖…

「近付かないで…」

「蒼湖、犯人を捕まえたいの…教えて!」

蒼湖は答えなかった

「蒼湖はずっとここにいるの?今は幸せじゃないの?」

「…ある場所に閉じ込められている…解放されないの…」

「それって…あのクスリ?」

蒼湖は首を振った

「大きな組織…」

「組織…って…私、あなたを解放したいの!助けたいの、蒼湖!!」


「ダメ…あなたが傷付く…」

蒼湖はゆっくりと姿を消した…



私は思わずその場に座り込んでしまった

幽霊と話した!!

でも…とてつもないことを聞いてしまった…

組織に閉じ込められてる!?

幽霊が?

ん??

幽霊って閉じ込められるの?

まさか、生きてる?

……じゃあどうやって消えるの?生き霊?

あー!また頭がかゆくなってきた!

私の妄想?でも組織って何?

…こんな事、太門さんにも報告できないよ…

蒼湖…

死んでも何かに捕まってるなんて…一体…




私はわからないまま仕方なく講師室の鍵を開けて中に入った。
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