消えた同級生【玩具の女編】
私はすんごい笑顔で紙を抱きしめ、部屋に戻りアドレスやら番号を入力する。

心が弾む。

私、今なら部屋を水浸しにされても怒らない自信がある!

そんな気持ちで紙を机に閉まった時だった。

「な、なんて格好してんの!」

開けっ放しのドアから、太門さんが立ち尽くしていた…

「寝てたら雨に打たれた。」

私が下着のままだったのすっかり忘れてた…

「バカ!早く着替えなさい!」

太門さんがドアを閉める。
私はそれでも笑顔が消えなかった。




「ねえ太門さん…」

「ん?」

私が作った激辛カレーをどんぶりに盛ってるところに話しかけた。

「幽霊って信じる?」

「信じない!」

「何で!?」

「俺は仮にも捜査員だぞ?犯人を霊媒師に聞いてわかるんだったら、俺らなんていらねーだろ!」

「そりゃ、そうだけど…」

太門さんはボウルに入ったサラダをトングで掴みながら、今度は別のどんぶりに移し始めた。

「なんだ…あの寒河江、ついに取り憑かれたか?」

太門さんが嬉しそうにドレッシングを持ちながら、私の向かいのカウンターに座った。
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