消えた同級生【玩具の女編】
「だって…情緒不安定なだけだって…」

「いいえ…いいえ!」

おばさんは泣き出してしまった。

「寒河江君、来て…」

入口から中まで案内された。

俺は渡瀬を見て、正直驚いてしまった…

目も口も半開きで、よだれを垂らしている。たまに瞬きをするが、何も見ていなかった。

「何で!?こんな…あの時はキレただけだと…」

「麻薬なんですって…」

「は!?麻薬?」

「新種の麻薬で、危険過ぎて国家機密だそうよ…警察に口止めされたわ…だけど、あなたは知らなければならない…気をつけるために」

「…身近な場所で手に入れてるんですね」

おばさんは強く頷いた

「人間の欲望を強く引き出す薬で、人の心を殺すそうよ…薬を使った人は、薬が切れる時自分の醜い心に堪えられず、心を壊して廃人になる…だから、危険な薬…」

「そんな…」

「幸いにも人格を立て直した例がわずかにあって、警察が秋になったら治療に入る準備をしてくれるそうよ…」

「わずかって…」

「全国的に被害者が少ないから…だから成功例もまだ数名…」

全国的に少ないはずなのに、俺は数ヶ月で3人も見てる…

学校内で!!
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