消えた同級生【玩具の女編】

父親

「碧依ー!セイコちゃんが来たよ!」

セイコちゃんとは太門さんの恋人だ…

「こんにちは」

「こんにちは!」

セイコちゃんが優しく笑う

私はこの綺麗で優しく、そして悲しい人が大好きだ…

「碧依ちゃん、今日アイツと三人で遊園地に行かない?」

「ええ〜いいですよ。デートにこぶ付きなんて最悪じゃないですか〜」

「だって、三人で行きたいんだもん!」

セイコちゃんはわざと子供っぽく笑う

「たまにはお前も付き合えよー!俺だけはしゃいで、冷たい視線を浴びるんだぞ!」

「なんでこんなのと付き合ってるんですか…」

私が呆れてセイコちゃんを見た。

「ホント、何でかな…楽だからかな…」

また優しく笑いかけてくれる…

悲しい笑顔

セイコちゃんは若いのにバツイチで、女の子がいた。旦那さんのDVで別れ、二人で幸せに生きていたのに…


事件は起こった



「じゃ、行くか!」

私は二人に説得され、海をテーマにした遊園地に向かう。

セイコちゃんは私を、娘のように見てくれている気がたまにする…

寂しいんだろうな

子供を亡くした親…
< 204 / 369 >

この作品をシェア

pagetop