消えた同級生【玩具の女編】
淑ちゃんと…氷の王子!?

二人は何やら楽しそうに、中庭に面した廊下の窓に寄り掛かって話をしていた…

二人はそんなところまで!?いつの間に?

淑ちゃんの顔は真っ赤で、舞い上がっているのが図書館の窓からでもわかる…



私は最近淑ちゃんとあまり話をしていなかった…



私の中で淑ちゃん犯人説がまだ消えてなかったから。自分でもどうしていいかわからないでいた。


証拠なんてない…でも身近過ぎて…

どうしていいかわからない


あーあ、淑ちゃんにも恋の到来か…

何だか恋の季節を感じてた。




私はトボトボと図書館を出て、社会科室に向かった。

ドアに手をかけると扉は開いた。


「毎日毎日、よく飽きないね!」

「お前こそ」

寒河江はソファに横になって、先生のノートを見ていた。

私も棚からノートを取り出して、先生の椅子に腰を下ろす。

「…ねぇ、寒河江…」

「ん?」

「淑ちゃんから、告られた事ってない?」
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