消えた同級生【玩具の女編】
「な、何だよ!びっくりするじゃねーか」

「ごめん…ちょっと思考の迷路に…」

私が髪をぐしゃぐしゃにしていると、寒河江は起き上がった。

「何だよ、話せよ。客観的に判断してやるよ」

「………」

思わず寒河江を見つめてしまう

最近寒河江に頼りっぱなしだな…私

「淑ちゃんを犯人として理由付けをしてみた…」

「園田を!?動機は?」

「1番蒼湖に近くにいるのに、犯人とか全く想像出来ないところとか、何で何も知らないのかなとかそんな思い付きから」

「で?」

「もしも淑ちゃんが蒼湖の事を恋愛対象として見ていて、噂がたった先生を殺し、その後交際をしていた寒河江も殺そうと家に行ったら蒼湖がいて、口封じのために仕方なく…っていうのは?」

「………」

「やっぱ、おかしいか…」

「先生をどうやって殺すんだよ?」

「どうやってって、薬で追い詰めて…」

そこまで話して私はハッと気付いた!

薬の事は秘密なのに!!

私は慌てて口を押さえたが、寒河江は冷静な顔をしていた。

「お前、何を知ってんの?先生がアレで死んだなんて初耳なんだけど…」

「寒河江、知ってるの?あの薬の事…」
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