消えた同級生【玩具の女編】
「え、別に…」


「寒河江、お前顔付きが変わったな…」

「え?顔付き?」

「前よりずいぶん意欲的な顔になってる…
良い事だな!」

「俺が…」

俺は驚いて、思わず顔を触った

「前は死んだような顔だったが、あのオテンバのおかげか…。あいつの周りにはいつも事件が起こって、必ずお前が助けてる!あのエネルギーがお前を巻き込むんだな…」

「………」



「寒河江、誰だって過ちや失敗はするもんだ…」

俺は尾賀の顔を見た

「それが早いか遅いか、必ずやってくるもんだ…
そして人間はそれを克服しなければならない。克服してもがいて苦しんで、その先に幸せがあるんだ…」

「…先生…」

「俺だってガキの頃は不良で、散々親を泣かせた…何人も怪我をさせたりしたもんだ…」

ギョッとしてまた尾賀を見る。

尾賀もそんな俺を見て苦笑いだ
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