消えた同級生【玩具の女編】
私が仕事を一つ終えると、淑ちゃんが一人で背景の色ぬりをしていた。

「淑ちゃん、手伝うよ」

「お、サンキュー…」

二人でしばらく黙って作業する

「ねえ、碧依…」

「ん?」

「…寒河江と付き合ってる?」

お墓の線を大幅にはみ出してしまった!

「な、な、何でわかるの!?」

「…やっぱり、見てればわかるよ!何であんた達二人は揃いも揃って寒河江なんだろう!」

「ごめん…でも寒河江は優しいよ…」

「知ってる…見ればわかる。寒河江は蒼湖の事も、あんたの事も大事にしてる」

「え!?ホント?」

「寒河江、たまにあんたの事切なそうに見つめてるんだもん…」

「マジ!?」

すでに私の手は完全停止していた。

嬉しい!!!

「それを突然掌返すから許せないんだよ!」

「…それ、違うんだよ。淑ちゃん」

「え?」

「寒河江は別れ話なんかしてないんだよ…蒼湖が違う理由で切ったの…」

「………」

私は淑ちゃんの反応を見ていた。
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