消えた同級生【玩具の女編】
「嘘!だ、だって寒河江はそんな事…噂が出た時だって、否定しなかったし…」

「寒河江は…ただ蒼湖が元気になることを願っていたから。」

「そんな…、じゃ、じゃあ何で……」

淑ちゃんの反応は普通だった………

淑ちゃんは犯人なんかじゃない

「わからない…二人でそれを調べてるんだ」

「…そっか…、だから二人で」

「ねえ、淑ちゃん。クリスマスの時の事、何か覚えてない?蒼湖が何か言ったとか…」

「……私は、前にも言ったけど肝心な事は話してもらえなかったから…」

「…そっか…」

「……あ、でも…
そういえば蒼湖、クリスマスには決着をつけるって…」

「決着?」

「私、てっきり寒河江との事だと思ってたけど、違かったのかな…
クリスマスに決着をつけるから、大丈夫だって…」

「決着つけるから大丈夫だって…?」

何だろう…

蒼湖は何かをクリスマスに片付けようとしていたんだ

でも自殺…した…

失敗した?

それが蒼湖を自殺させる原因になった

私が考え込んでいると、淑ちゃんは作業したまま言った。

「あんまり危ない事しちゃだめだよ…
ま、寒河江がいるなら安心だけど」
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