消えた同級生【玩具の女編】
私が寒河江に話すと、彼はゆっくり唇を離して私の顔を見つめる。

「何でやめちゃうの?」

「俺、…まだ出来ない」

「何で?私魅力ないから!?」

「はぁ!?魅力なければこんな事しないだろ!?そうじゃなくて…蒼湖の時みたいに無茶したくない…
お前はまだ怖いだろ?俺は大事にしたいんだ碧依の事…もうあんな風に壊したくない…」

「私の為?」

「あんなお前、もう見たくない」

寒河江…、私の事そんなに大事に想ってくれていたの?

私の事、大事に…

暖かい思いが広がる…

夢の中の寒河江はやっぱり偽物だ


大好きな気持ちが止まらない!

好きすぎて好きすぎて、止められないよ!!

「私は寒河江に抱かれたい!」

「え!?」

「寒河江で満たされたい!」

「お前、本気で言ってんの!?」
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