消えた同級生【玩具の女編】
「え!?何、正解って?」

「寒河江が自分で話したことだが、彼は蒼湖の弱みを握って、それをネタに交際していたそうだよ。表向きはね…」

「え?どういう事?何?弱みって…その先生との事?」

「……彼は、蒼湖の事をレイプして、それをネタに体の関係を強制していたんだ」



……血の気が引くのがわかった。とても恐ろしいことをさらりと聞いてしまったような気がする…



「それって立派な犯罪だよね…?」

「うん……でも、調書の最後に『何で俺は二人を死に追いやったのに裁かれないんだ』って泣き崩れたと書いてたよ」



言葉が出てこない…何がなんだか…



「寒河江はアレの事知ってるの?」

「知らない。1番疑わしかったけど、尿検査しても、取調べしても家宅捜査しても何にも出てこなかったらしいし。」

「じゃあ寒河江は、ホントは蒼湖の自殺の原因はアレで死んだって知らないの?」

「うん。極秘事項だから、単純に自分が追い込んだと思ってるはずだ。あいつにはそれでいいんだ…。裁かれなかったんだから。」

…だからあんなに暗い目をしてるんだ…

「ちなみにもう一つ…」

「な、何?」



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