消えた同級生【玩具の女編】
「寒河江、私…なんか…怖いよ…」
「大丈夫…俺を信じてろ…」
「…寒河江…寒河江!」
「碧依…大丈夫…」
私は繋がった寒河江の指を、おもいっきり握りしめた…
寒河江の手の甲に、赤く爪の跡が付くくらいに
不思議な感覚に襲われ、私は意識が飛ぶような感覚になった。
気がつくと寒河江の腕枕の中で強く抱きしめられている…
なんか…なんか…記憶の中では初めてなのに、ものすごい快楽を知ってしまった…
初めてなのにすごく気持ちいいなんてあるんだろうか?
やっぱりそれくらい寒河江には経験があるんだ…
そう思うとなんだか切なくなって来た…
「私、やっぱり初めてじゃなかったね…全然痛くなかったよ…」
ゆっくり起き上がって寒河江の腕から離れた。
寒河江のブレザーを前に当て、窓の外を見つめた。