消えた同級生【玩具の女編】
「碧依にはまだ言っていません。俺が気付いたこと…多分まだ混乱するだろうから…

先生は…好きな人と結ばれないのを知っていた…
それは何故か…

答えは簡単だった。

……先生はその人と血が繋がっていたから…」








私は椅子に座りながら、のんびり寒河江を待っていた。

今日もするのかな…

年頃のカップルは毎日するのかな…

いやー、恥ずかしいな〜!でも二回目だし、痛くないし、求められたら…

あ〜、困っちゃう!!

バカみたいに浮かれて、ニヤニヤしていた時に、準備室のドアが開く音がして私は振り向いた。

何だ、思ったより早かったじゃん!

そう思って扉が開いた瞬間、私は自分の目を疑った…

「……え?何であなたが?」

「こんにちは、如月蒼湖…いや、上野碧依だっけか?ま、俺にはどっちだっていいケド…」

不気味なニヤニヤ笑いをした男はドアの前に立って私を見下ろしている。
< 276 / 369 >

この作品をシェア

pagetop