消えた同級生【玩具の女編】
「…もしかして…寒河江?」

「はあ?何であんな奴…
まあ俺はアイツも憎いね…アイツも死ねば良かったのに…」

「何なの?何なのよ一体!?何でそんなに私達は憎まれなきゃならないの!?」

「…お前達は俺から先生を奪った…」

先生?

「先生って…上野先生?」

何言ってんの?この人!


「そんな、私会ったこともないのに…私は関係ないじゃない!
それは蒼湖でしょ!?」

「だから、同じだろ?お前も、あの女も…」

…意味がわからない…

話が噛み合ってない!

彼は突然ポケットから、プラスチックの注射器を取り出した。

「今手元にあるのはこれが最後…
山谷の次はお前だって決めてたんだ…」

王子は酔っ払いみたいに軽く足をもつれさせながら、注射器を見つめる…




この人が…





この人が犯人だったなんて…
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