消えた同級生【玩具の女編】
「…人殺し…」

王子は片方の眉を吊り上げながら私を睨んだ。

「淫乱女…俺は誰も殺してなんかいない…」

「何で蒼湖を?」

「何で?俺は1番あの女を憎んでいた…俺の大事な先生は、あの女を愛していたから…
先生に薬を打って、先生があいつを殺せば俺の願いは叶った。あいつの死と先生の心…手に入るはずだったのに…」

そんな…そんな理由で?

ただ、欲しいだけでこんなに人を…


先生が好きで手に入らないから?

私はその話を聞いた時、あの名前を思い出した



落飾の天子………



そうか、天子は男しか有り得ない…

勢力争いに、女性は入らないのだから。

…もっと考えれば良かった。

先生を想っていたのは、女の人じゃなかったんだ!


王子が好きな人って先生

そして先生の好きな人が蒼湖…

急に色々言われて頭が混乱してついていかない
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