消えた同級生【玩具の女編】
落ち葉が茶色い絨毯を作る頃、私はいい加減この関係をどうしようか悩んでいた。
枯れ葉が木の枝から落ちていくのを、まるで自分の事の様にベランダで見つめている。
緋色が買ってくれた、お揃いのブランドの黒いニットカーディガンが、寒さを和らげてくれていた。
伝えるべきか、別れるべきか…
はぁ…
ため息をついた。
「蒼湖!風邪ひくよ」
淑ちゃんが私を呼んだ
「どうしたの?最近また元気ないじゃん」
「うん…、もう冬だな〜って思って」
「ケンカでもしたの?」
「ううん…寂しいの…何で寂しさは埋まらないのかな〜って」
「………」
「蒼湖!」
突然緋色に呼ばれて、私は教室の中に入り、廊下に連れていかれる。