消えた同級生【玩具の女編】

学校

どうにもこうにも落ち着かず、学校に行ってしまえば勉強出来る気がして、私は1時間半も早く学校に着いてしまった。

机に座り課題や予習を出して勉強を始めた。

しばらく進んだ後、誰かが開けてくれた窓から、花の匂いと一緒に春風が入ってきたことに気がついた。

私は窓に近づいた。窓の外にはベランダがあって、その向こうには中学、高校の広いグランドが広がっていた。高二の校舎は四階にある。外の景色は壮観だった。

「うわー、いい眺め!」

思わずベランダに飛び出し、古く錆びた鉄の柵に手をかけた。グランドは部活をする生徒で満たされている。春風が心地よく頬を撫でていた。

ふと気配がして後ろを振り向いた。

そこにはあいつがいた。
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