消えた同級生【玩具の女編】
「もう…星子まで倒れて起きれなくなった。最悪な状況だったよ
俺は蒼湖を何としてでも元に戻してやりたかった。父親として、これから待ってるであろう、恋愛や結婚、出産…人としての幸せを普通に経験させてやりたかった…」
太門が息を飲み込んだ
「大学の同級生で、小児カウンセラーがいて、ダメ元で相談してみたんだ…
そしたらこんな事を言われた『心が壊れたのなら、新しく作り変えればいい』と…」
寒河江は眉間にシワを寄せた。
その変化を太門は黙って見つめる。
「だから、壊れた心を閉じ込めて、新しく作ったんだ…
記憶を、心を、人格を…
新しく埋め込んだんだ
…催眠術で」
寒河江は驚きのあまり息を止める
「ただ、それには莫大な時間と費用がかかる…俺はそのプランを実行する代わりに、上からある条件を出された」
「条件!?」