消えた同級生【玩具の女編】
王子が顔を上げた瞬間、あっという間に王子が横に飛ばされていった

太門さんが、右の裏拳を王子のこめかみにヒットさせたのだ



太門さんは一瞬で気付いたのだ…この状態を…



誰が犯人なのかを…



私は太門さんが怖かった。

怒りで人はあんなにも冷たい表情になるのか…

緋色の、真っ暗で何も写さなかった瞳とはまた違う

人を人と見ない様な、冷たい氷の瞳…

人は怒りで熱くなるんだと思っていたけど、怒りを通りすぎると人は冷たくなるんだ…

「汚い手で触るな…」

「せ、先生…」

王子は立ち上がる事が出来ないでいる…

当たり前だよ。太門さんは186のでかいガタイなのに、今も体を鍛えている…格闘技だってやってるのに、ひょろひょろの薬物中毒の王子が敵う訳がないんだ…

太門さんの登場は、勝利を意味した
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