消えた同級生【玩具の女編】
やがて時間が過ぎて、またクリスマスの時期がやってきた
「23さ、新幹線の時間までデートしていいんだって!だから、デートして!」
「やったじゃん!時間何時?一日早いけど、クリスマスパーティーだな」
二人でお風呂に入りながらそんな話で盛り上がる
もうすぐ離ればなれになってしまう
私は悲しさを堪えて、何とかテンションをあげていた
「なあ、碧依…お前はクリスマスに何欲しい?」
「ペアリング!!!!」
思わず興奮してしまい、水しぶきが緋色の顔にかかる
「ペアリング…」
何となく緋色が微妙な顔をしたのを、私は見逃さなかった
「…だ、ダメ?」
「あ、いや…全然…」
「ペアが嫌なの!?」
「だから嫌じゃねーって!」
お湯をおもいっきりかけると、緋色も困ったように笑いながら私にお湯をかけてきた
緋色は指輪は一切しない…その上、お揃いとか嫌なんだ!
私は内心ちょっとイライラしたが、例え緋色が付けてくれなくても、同じ物を持っているというだけでいいことにしよう!と思うことにした。