消えた同級生【玩具の女編】
ゆっくり校舎を眺めて、学校を出る

悲しいことや辛いこと、楽しいことや嬉しいことが詰まっている。

何だか少し涙が出た

緋色が私の手を強く握ってくれて、私はなんとかその場から立ち去ることが出来た





「明日…忘れないでね」

「ばーか」

緋色が笑って手を振った

私も笑って手を振る

最後の日が来る

明日が、最後











珍しく私達は駅で待ち合わせした。

私の荷物をコインロッカーに入れるためだ

「まず、お前のプレゼント買おうぜ!なんか考えてる?」

「考えてる!!」

私は『女子高生が彼氏から貰いたいアクセサリーショップナンバーワン』のブランドショップに緋色を引っ張って行った。

そこは有名なブランド店なのに、シルバーなら手頃で買えるので、若者に大人気だ

祝日ということもあってか店は若いカップルで溢れている。

私達はなかなか見れないショーケースを、人を掻き分けながら何とか眺める
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