消えた同級生【玩具の女編】
自分の怒りのスイッチが入るのがわかった。

「はい?先生の授業があまりにもつまらないので考え事をしていただけですが、女の考え事が男の事だと思うなんて、教師のクセにずいぶん低俗なんですね!」

…や、ヤバイ。またやってしまった…

先生の顔がみるみる赤くなる。

先生の持っていたチョークがボキリと折れて、かけらが床に落ちた…

「お前、ずいぶん生意気だな!お前の父親は、同じ歳の異母姉妹を作るくらいだらしないんだから、娘の教育すらきちんと出来なくて当然だな!」

一度冷えかけた頭が再び熱くなって来た…

はぁー!?

「つーか、なんなの、あんた!人の家の事今関係ないでしょ?うちの父はあんたが思ってるような人間じゃないわよ!
父は元々蒼湖のお母さんと付き合ってのに、自分の父親に無理矢理引き裂かれて母とお見合いをさせらたのよ!
父は父で、蒼湖のお母さんに裏切られたと思ってたからやけっぱちで結婚して母が妊娠。でも偶然蒼湖のお母さんと再会して事実を知った…」

クラス中が聴き入っていた。
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