消えた同級生【玩具の女編】
第二章 蒼湖

絶望









ふと気がつくと雨は上がり、月が出ていた

夜になっていた…

目の前に寒河江がいて、自分の顔や身体に寒河江の汗がポタポタと落ちてくる

不思議な感覚だった


私の身体の中から、寒河江の体温を感じる…



私はもう泣きも喚きもせず、ただ寒河江に従って人形の様に転がっていた

手のネクタイは解かれ、床には自分のリボンやら、衣類が転がっている


ただ冷静な気持ちでそれを横目に見ていた…




「俺とお前、相当相性いいな…」

相性?そんなものがあるの?

私にはわからない…

寒河江の言っている意味がわからない

寒河江は私からゆっくり離れ、いつの間にか準備していたペットボトルの炭酸飲料を飲み始める

「暑っちー!蒸し暑いな…飲むか?」



正直喉は渇いていた…

でも首を振った。飲みたくない…

寒河江の指が私のウエスト辺りをゆっくりなぞる

「お前、今までの女の中で1番相性最高だ」

…そんなの知らないよ

身体が痛い。腕も足も、そして何より…




軋む身体をゆっくり起こして、私はソファに俯せになった




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