消えた同級生【玩具の女編】
気がつくと空が白んでいた
いつの間にか眠ってしまっていたらしい…
…体中が痛い…
ゆっくり起き上がり苦痛に顔を歪める
目の前では寒河江が私服に着替えていた
「ほら、これ着ろよ。お前用だぜ?」
ぽんと服を投げる。制服じゃない、トレーナーと水色のジャージだった
「腹減った、飯食いに行こうぜ〜」
のんきな台詞に耳を疑った
「何でこんな事したの?そんなに私が嫌いだったの?」
服を掴んだ手が悲しみで震える
「こんな、こんな事されて、のんきに朝ごはん食べに行けると思うの?」
涙が溢れ出てる
…惨めだった…
もう昨日までの私じゃない…何も知らない頃には戻れない
「こんな服いらないよ!もう顔も見たくない!」
ゆっくり立ち上がって、痛みを堪えながら脱ぎ捨ててある制服を着た
涙が止まらない…止まらないよ!
「へぇ〜、今日から学校どうすんだよ?まさか、登校拒否?かわいいね、小学生みたいで」
ニヤニヤしながら寒河江が見ていた