消えた同級生【玩具の女編】
寒河江が来る前に急いで服を脱ぎ、湯舟に浸かる。

浴槽は大きくて、私が足を伸ばしても先が付くことはなかった。



ガチャッという音がして、私は慌てて下を向いた。寒河江が入ってきて、ちょんと私の後頭部を押して私の後ろに入り、足で私を挟み込んだ。



沈黙が続く



緊張で身体が強張る…

突然背中を触られ、身体がビクッと弾んだ。

寒河江の指がゆっくり背中をなぞる。

「綺麗な肌なのにな…」

指が傷でとまる…

傷の事を言っているんだろう…寒河江はしばらく傷を撫で再び背中を触りだした。

「お、ほくろ発見!」

寒河江はまるで地図を見てるかの様に私を観ている。
指が身体をなぞって、その度に小刻みに私の身体が揺れる。

湯気と慣れない混浴にのぼせそうだった…

私は必死で身体をタオルで隠していた。



恥ずかしい…恥ずかしい…


「…あんまり観察しないで…」

「何で?いいじゃん、別に。どうせ早いか遅いかだろ?お前だって俺を観察すればいいじゃん。これから世話になるんだから」

顔がさらに赤くなった…
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