消えた同級生【玩具の女編】
カード入れからカードを抜き、指で探してはカードを戻す…

神経をベットの寒河江に集中させた。

ドキドキする…心臓が飛び出ちゃいそうだ…

何かが指に触れる…



取り出してじっくり見てみると、メモリーカードだった!

心臓が大きく跳ね上がり、私は静かに寒河江のデジカメをとり、トイレに駆け込んだ。

間違いない!絶対にこれだ!!

私はドキドキしながらメモリーカードを差し込みデジカメの電源を入れた。

起動の機械音にびっくりして慌てて服の中に包み込む

また神経を集中させたが、トイレの外は静かなままだった。

私は写真を探した。画面で写真を送り続けた…


え?うそ…


無い!!


あの写真は一枚も出てこない。

何で?何でないの?

まさかこれじゃないの!?



私はずっと写真を送り続けていたとき、突然トイレのドアが開いた。

私はびっくりして顔を見上げる。

「探し物は見つかったか?」

ボサボサ頭でまぶしそうな顔をした寒河江がそこに立っていた。
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