消えた同級生【玩具の女編】
やがて一通り話し合いが終わり、解散する時間が来た時、突然山谷君に呼び止められた。
「如月!ちょっといい?」
「う、うん…」
私は彼について行き、人気の無い屋上の踊場まで来た。
…私は少し身構えていた。
「如月って、ホントにあの寒河江と付き合ってるの?」
私は少し困ったが、コクリと頷いた。
それを見て山谷君は大きなため息をつく。
「何で彼と付き合ってるの?君の変な噂、あんなに流してたの忘れた?それに、いくらうちの学校が自由だからって、彼は度を越してるじゃないか!金髪みたいな茶髪で、前髪なんて目にかかってるし、ピアスだって何個も付けて…とてもじゃないが、君に合ってるとは思えないよ!」
山谷君は咳を切ったように、一気に話す。
…そんな事言われても困るよ…
「悪いことを言わないから、別れた方がいいよ!君のためにならないよ…」
「…じゃあ、テメーなら、蒼湖のためになんのかよ!」
突然踊場下の階段から声がした。