消えた同級生【玩具の女編】
「ちょっと待って!こんな所で…」

私はとっさに首元を両手で押さえた。

緋色は私の耳にキスをするかのように、口を寄せた。

「こういう奴にあの写真を見せれば、すっごい使われ方するかもよ。」

にやりと笑う

そうだ、私は逆らえなかったんだ…

私は諦めて両手を離す。

緋色はブラウスのボタンを三つほど外して、彼に開いて見せた。

私は彼から顔を背けた。

そこにはたくさんのキスマークがついていたから…

「如月にはガッカリしたよ!」

そういうと山谷君は足早に去って行った…

私はボタンをとめ、リボンを結び直した。

「やだねー、理想の高い男は…」

聞こえるくらい大きな声で緋色は話す。



ショックだった…

私が処女じゃないと、何でガッカリされるんだろう…私は私なのに…


「っつーか何でお前は他の男にノコノコついて行くワケ?色目使ってんの?」

「ち、違うよ…まさかこんな話をされるなんて思わなくて…」

「言い訳無用…。お前は誰の物かわからせないといけないみたいだな…」

久々に緋色が不機嫌になっていた…
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