消えた同級生【玩具の女編】
トイレから出て、心配している緋色と目が合う…

「とりあえず、おめでとう」

緋色から信じられない言葉が発せられ、私は耳を疑った。

オメデトウ?

「その顔じゃあ、してるんだろ?妊娠…俺、避妊してなかったし、当然っていえば当然か!」

緋色は学校にいるときと変わらない態度に、私は驚いた…

「何で?」

「へ?」

「何で笑ってられるの?ここに命があるんだよ…」

「気にすんな!俺の父親金持ちだから…」

…あ、そうか…この人は…

愕然とした気持ちでお腹に手を当てる

赤ちゃんが…いる

私とこの人の…

でもすぐ消える…命

「男かな〜女かな〜」

どっちだっていいじゃない…

「俺も父親か〜!」

「え!?」

「えっておれ以外にいんの?」

「あ、違う、そっちじゃなくて…父親って…」

「だって命じゃん。産めよ、絶対…」

産めよって…

「俺、別に出来てもいいと思ってヤッてたし!」

出来ていいって…
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