【短編】レタスとサバ

「ハイ、今週もやってまいりました！突撃人気の商店街。今日のナビゲーターもサバ君に来ていただいてまーす！」

「よろしくおねがいしまーす」

信じられないくらいのハイテンション…

私、アナウンサーは無理だな…

ライトに照らされる二人を目の前で見ていた

大丈夫、私は大丈夫…

とるんだ、栄光を！

「今日は『フレッシュフレッシュ！』の看板娘レタスちゃんに紹介していただきます。」

私は賢くて可愛い看板娘！！！！

自分にライトが当たった

私はその瞬間から記憶が飛んでしまった…



人から言わせれば、かなり上出来だったらしい

後でビデオで確認しても、私は落ち着いてハキハキしてて、笑顔もバッチリだった…

緊張って怖いね

「ここの商店街はサバ君やレタスちゃんの様な美人さんがホントにたくさんいますねー」

残り２分

私たち三人は店の前で最後のまとめ

「レタスが可愛いのは当然ですよ！だって僕の彼女で婚約者ですから！」

「えぇ！？」

私は思わず声をあげてサバを見たが、私の声よりアナウンサーの方がはるかに大声を出して驚いていた。

てか、この土壇場に何て事言ってくれてんのよ！