【短編】レタスとサバ

プリンスの憂鬱

「あの子よ」

「へー、似合わない!」

廊下に女子の大群…

私は動物園のパンダじゃないっつーの

「アイドルの彼女は大変だね…」

「彼女じゃないから」

飯がマズイ!

せっかくの昼休み、最近はこんな事ばっかり!

例の生中継から、誹謗中傷ばかりの毎日にウンザリしてる…

「ただのノリが、こんな騒ぎになるなんて馬鹿じゃないの?」

「それほどあんたの幼なじみは影響力があるんでしょ?」

はぁ…

くだらない…

何でアイツは私をこんな目に合わせて平気なくらい、アイドルでいたいのかね…

モテたいか人気でいたいか、そんな感じ?

それなのに、何で私を婚約者だなんてアホな事言うのかな…

いや、あんな奴の事考えるのやめよう!

っつーか、アイドルを狙うのは、サバの退任まで待とう…

正直疲れたよ…こんな目にあって、サバは人気者で、私は嫌われ者で、商店街だって活気あるし、何よりサバと関わりたくない…


もう関わりたくない…

普通の高校生活を過ごそう。楽しく過ごしたい

「とにかく、私はサバとは付き合ってないし、婚約だって親同士の口約束だし!」
< 14 / 38 >

この作品をシェア

pagetop