【短編】レタスとサバ
「あんなこと言ってたから焦った…でも良かった…
倉持さん、俺と付き合ってくれませんか?」

私の顔がカーッと赤くなった…

「私ですか?」

「是非!」

優しそうな切れ長の顔、ワックスできちんとセットしてる短めの髪、高い身長…

ど、どうしよう!ドキドキする!!

「返事はすぐに聞かないから、少し考えて!ね?」

「はい!」

私はドキドキし続けていた。









ヤ、ヤバイ…にやけちゃうよ〜!

久々機嫌良く、笑顔で河川敷を歩いていた

あんな素敵な先輩と、ラブラブな高校生活!

いいかも〜!

そんな甘い想像をしていた

「レタスー!」

遠くから誰かの声がして、私は後ろを振り向く

げぇ!サバ!!


私は見なかった事にして、また前に歩き出した

「え?ちょ、ちょっと!」

サバの足音が近づいてくる

何なの?

ガシッと肩を掴まれる

私はため息をついて振り向いた

「何?」

「あの人と付き合うの?」

肩で息をしながら、サバは珍しく真剣な顔をしていた

「何でそんな事答えなくちゃいけないの?」
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