【短編】レタスとサバ
「ねえ、あの人と付き合うの?」

「関係ないでしょ?」

「あるよ!婚約者でしょ!?」

「そんなの、ノリじゃん!!」

「レタスだって、テレビで認めたじゃん!」

「だからノリでしょ?」

一気に話して睨み合う

「付き合うの?」

「関係無い…」

「何で!?何で話してくれないの?」

「…あんたが私を裏切ったからだよ!」

「だからそれは…」

「何?」

「だから…」

「あんたはいっつもそう!理由を言わない。もしあんたが、アイドルになりたくなったって相談してくれたら、私だって負けてもここまで嫌な思いはしなかった。
でも違う…あんたは何も知らない顔をして私を応援してくれたのに、気付いたらあんたはアイドルに立候補してて、見事に奪っていった。
…何にも言わずに…」

黙って立候補、私には裏切り行為だ!

「それは…」

「それは?」

「………」

「人気者になりたかったんでしょ?」

「…」

「モテたいだけでしょ?」

「違う…それは…」

「じゃあ何!?」
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