【短編】レタスとサバ
「アンタは男見る目無いわね!アイツ、見かけだけで超しつこいんだから!」

お姉がブツブツ文句を言いながら、ズンズン前を歩いていく

「おとなしくサバに落ち着いてればいいのに…」

「ってか、何でここにいんのよ?」

「昨日の電話、なんか気になったのよ…どうせ明日休みだし…」

お姉…

「そしたらあんなバカ男に引っ掛かってるなんて!」

「まだ引っ掛かってない!何でそこまで…」

「アイツもキモいから!!」

…先輩…そこまで…

私とお姉は家について部屋に入る

お姉は自分の部屋からアルバムを出して来て、私の前に開いた

「これ、私のイベントの写真…ここ、ここ、ここ、」

一枚一枚指差す場所にいるのは、帽子を目深にかぶり、何やらニヤついてる変な男

「コイツ…まだ、捕まってない」

お姉の指は微かに震えていた

私がアルバムを受け取り、じっくり見てるとその男を恐ろしく険しい顔で見つめているサバを見つけた…

こんなりりしい顔、見た事ない

きっとこの時失敗したんだ…

だから、サバは…

私の代わりに

私は胸の中で、ある一つの決心をした
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