【短編】レタスとサバ
こめかみに青筋がピシッと走る…

ムカムカムカ〜

そう!去年見事にアイドルの座を射止めたのはサバ…

私を差し置いて、見事に奪われてしまったのだ…

それから私は徹底的にサバを無視してる…

大嫌いだ!こんなヤツ!


「いい加減、機嫌直してよ〜」

小綺麗な顔が更にムカつく!!

確かにサバは綺麗な作りで、オーラもあるし、相応しいのかもしれないけど…
私にはサバが許せないもう一つの理由があった…


「ねえレタス!おまけするから許して?」

ツンと横を向く

「なんだなんだ、レタスはまだヘソ曲げてんのか?」

そこに現れたのは酒屋のゴマシオ!

頭がスポーツ刈りで白髪交じりだからゴマシオ…

「まあ、仕方ないか…旦那になる男が自分より美しかったら、そりゃあ大変だもんな!」

ガハハとゴマシオは大笑い…

…そう、1番ムカつく事…

サバは男…

私は男に負けたワケで…

超情けない女なのです…

「卒業するまでに仲直りしなさいよ!じゃなきゃレタスちゃん、お嫁に来てくれないわよ!」

「はーい」

…そしてなぜか私達は結婚することになってる…

すでにそれは商店街公認…

何でよ〜!
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