【短編】レタスとサバ
「俺、レタスの目指してるものってよくわかんない…何でそんなに商店街のイメージキャラクターにこだわるの?芸能界とかミスコンとか興味ないんでしょ?」

放っといてよ!私は男のクセに、アイドルに立候補したあんたの事が理解できないわよ!

「俺、商店街のアイドルから、芸能界とか目指すんだと思ってた…そんなに自分の事磨いてるから…でも違うんでしょ?」

あんたなんかに私の気持ちなんてわからないわよ…

声に出して言ってやりたかった…

「自分こそ、何で立候補したのよ…私が目指しているのを知ってたクセに」

「…ごめん」

煩わしい…やっぱりサバなんか嫌いだ…

サバはいつの間にか女の子達に囲まれていたので、私は走って学校に向かった

テレビに出る度にサバにファンが増えていく…

あんたがミスになればいいじゃない!

悔しさが込み上げて仕方なかった





サバといる度に劣等感が増えていく…

だからサバが嫌い

家に帰る頃は商店街は賑やかだった

若い女の人、高校生、おばちゃん、みんなサバ目当てだ…
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