キミと生きた時間【完】

その日は、朝から最悪だった。


あたしをいじめていたグループのボスが不機嫌だったから。


何があったのかは分からないけれど、きっとはけ口を探していたに違いない。


もちろん、あたしはすぐに彼女のターゲットになった。



朝から繰り返される悪口の連続。


机の上の教科書をわざと床に落としたり、足を引っかけたり。


前から回ってきたプリントの順番を抜かされたり。


トイレから教室に戻ってくるなり、『くさっ。何の匂い!?』と鼻をつまんだジェスチャーをしたり。


背中に消しゴムのカスを延々とぶつけられたり。


『バーカ、死ね!』という手紙が机の上に置いてあったり。


とにかく、苦痛な時間は放課後まで続いた。


正直、もうクタクタだった。


終わりの見えないこのいじめから解放されるにはどうしたらいいのかって、ずっと考えてた。
< 108 / 326 >

この作品をシェア

pagetop