キミと生きた時間【完】
「里桜、それ本当なのか?」
顔から笑みの消えた宇宙君の痛いほどの視線があたしに突き刺さる。
「紹介してって頼まれたのは……本当」
宇宙君の目を見ることができず、足元に視線を落としながら答える。
宇宙君が校門で待っていてくれた時、美奈子に見られて紹介してと頼まれた。
だけど、紹介するともしないとも答えていない。
「ここの場所も、里桜が教えてくれたんですよ~。いつでも遊びに来ていいって」
「ちがっ……――」
「あっ、そうそう。あたし一つ、気になってることがあって」
否定しようとしたあたしの言葉を遮るように、美奈子が二ヤッと怪しい笑みを浮かべた。