キミと生きた時間【完】
「……――樹里と付き合ってるなら、どうして美奈子達と遊ぼうとしてるの?そんなのおかしいよ。あたしにだって、最初、彼女はいないって言ってたでしょ?それなのに……――」
「……――ごめん。じゃあな」
「宇宙君……――!!」
宇宙君はそのままあたしに背中を向けて歩き出した。
……どうしてだろう。
こんなにもひどい裏切り方をされたのに、まだ大好きだなんて。
宇宙君のことをひどい人だと責める一方で、心のどこかでは宇宙君をかばい、何か理由づけしようとしてしまう。
宇宙君が多くを語らなかったのは、樹里という彼女がいたから。
だから、あたしに自分のことを話そうとはしなかった。
樹里にばれてしまう可能性があったから。
そう考えれば、今までのこと全部つじつまがあう。