キミと生きた時間【完】

宇宙君は……最初から何もかも知っていたのかな……?


初めて会った日、あたしは制服姿だった。


仲良くなるにつれ、あたしは自分のことをありのまま宇宙君に話した。


もちろん、クラスだって。


樹里と宇宙君が付き合っているのなら、あたしと樹里が同じクラスだっていうことはすぐにわかったはず。


それなのに、宇宙君は今日まで放課後、あたしと一緒にいた。


いつだって、あたしと一緒に……――。


胸が詰まりそうな息苦しさを感じて、大きく息を吐き出す。


あたしは、大きな過ちを犯したのかもしれない。


知らなかったとはいえ、樹里の彼氏である宇宙君と一緒に……ー―。

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