キミと生きた時間【完】
9 過去からの決別
「……――いってらっしゃい!!」
「いってきます」
お母さんの笑顔に見送られて玄関を出る。
今日も空は真っ青に澄み渡り、いい天気だ。
肩にバッグを掛けて振り返ると、門扉の前でお母さんが手を振っていた。
バッグの中にはお母さんの作ってくれたお弁当が入っている。
あたしはお母さんに手を振り返すと、くるりと前を向き、学校に向かって歩き出した。