キミと生きた時間【完】
「あれっ。お前、こんなかわいい彼女いたのか?やるじゃん!!」
「いや、違うって。なぁ、2年A組に宇宙っていたっけ?」
「は?宇宙人?いるわけないだろ」
「違くて、宇宙っぽい名前の奴だって」
「うちゅう、うちゅう、宇宙……」
何度かそれを繰り返した男の子ははっと目を見開いた。
「いるじゃん。宇宙って。多分、その宇宙ってのは竜ヶ崎宇宙(りゅうがさきそら)のことだ」
『竜ヶ崎宇宙』
そら……?
りゅうがさき、そら。
その名前を耳にした途端、喉の奥がグッとつまり苦しくなる。
『あたしの彼氏の親友、竜ケ崎宇宙君っていうの。宇宙(うちゅう)って書いて宇宙(そら)』
やっぱり……樹里の言っていた通りだ。