キミと生きた時間【完】

高1の冬から学校に来ていないなら、どうしてあたしと出会ったあの日、宇宙君は制服を着ていたの?


どうして?なんで?


頭が混乱する。


「ねぇ、君、大丈夫?顔色悪いけど」


唇がガクガクと震えて、うまく言葉にできない。


ねぇ、宇宙君。


嘘だよね?


病気だなんて、嘘だよね?


だって、宇宙君、そんなこと何一つ言っていなかったもん。


そんなそぶり見せたことなかったもん。


違うよね。何かの誤解だよ。


きっとこの男の子たちが勘違いしているだけ。


そうだよね。絶対にそう。


樹里も勘違いしていたみたい。


おかしな勘違いだね。


宇宙君が病気なわけない。





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