キミと生きた時間【完】

『今日、手術の日程が決まると思う』


ここへ来るまでの道のりで、宇宙はハッキリとそう言った。


手術の成功率は10パーセントを切っている。


症状は悪化しているし、最悪の事態も考えられると念押しされたと宇宙は申し訳なさそうにあたしに伝えた。


一番つらいのは、あたしじゃなくて宇宙だ。


それなのに、宇宙はこんな時まであたしを気にかけてくれる。


だから、あたしは笑顔でこう返した。


『大丈夫、きっと成功する』って。


あたしに何かできるわけでもないし、そう言える根拠もない。


だけど、あたしにできることは笑顔を絶やさないこと。


今度泣くときは、宇宙の手術が成功した時って決めてるんだ。





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