キミと生きた時間【完】
12 木星のペンタント
翌日、あたしは樹里に心の内を打ち明けた。
「……――そっかぁ」
長々と続く話に相槌を打ちながら真剣に耳を傾けてくれた樹里。
全てを話すと、心がほんの少しだけ軽くなった。
「あたし、宇宙に何かしてあげられること……あるのかなぁ」
「多分、宇宙くんは里桜に何かしてほしいなんて思ってないと思うよ」
「だけど、あたしばっかりが宇宙に色々もらってばっかりなんだ」
宇宙と出会ったから、あたしは色々なものをもらった。