キミと生きた時間【完】
「……――ケイジ!!」
約束のファミレスに着くと、樹里はボックス席に真っ直ぐ歩みを進めた。
城内高校の制服を着た男の子がこちらに顔を向ける。
彼が樹里の彼氏だ。
席まで着くと、あたしはぺこっと頭を下げて挨拶をした。
「はじめまして。浅野里桜です」
「……――始めまして。俺は吉川ケイジ。よろしくね」
ケイジ君の前の席に座ると、彼はまじまじとあたしの顔を見た。
「確かに宇宙と樹里が言ってた通りの子だね」
「でしょ~?」
自信満々に鼻を鳴らす樹里に首を傾げる。